オーガニック

Organic 2005

ステロイド・キッズ
3 May 2005
ステロイド(筋肉増強剤)が問題視されているのはプロ・スポーツの世界だけではない。合衆国の子供たちの間でもステロイド乱用が問題になっている。最近の調査によれば、100万人以上の高校生が「ステロイドを試したことがある」と回答している。その数は10年間で6倍に膨れ上がり、その年齢層も若くなっている。NYのCSC(Child Studies Center)の心理学者であるイングル博士は「ステロイド乱用はスポーツ選手として成功する事を目指す子供達へのプレッシャーが引き起こしている」と語る。アメリカでは4才でチーム・スポーツを始め、10才にはエリートになるための「ふるい」にかけられる。トップ・レベルの高校生になれば大学奨学金を得る為の大きなプレッシャーに直面する。「ある親と子供はそれらを乗り越える為には何でもするだろう」と博士は言う。また、ウェストバージニア大学神経外科医のベイルズ博士は14才から15才の少女の7.5%が減脂肪とポップ・スターのような体を求めて軽いステロイドの服用をしていると言う。
ステロイド使用を告白した選手の一人、元フットボール・プレイヤーのスティーブ・カーソン氏は青年スポーツのメンタリティ全てが変化する必要があると言う。「勝利か敗北という結果にしかその価値を求めないコーチが、どうやって青年期を迎える子供達に有益なレッスンができるのか?」と、議会聴聞会に訴えた。ベイルズ博士は「我々親もスポーツから何が得られるべきか、子供達に目を向け直させる必要がある」と語る。それはフェアー・プレイ、チーム・スピリッツ、そして、成功と言う大切なものだ。もちろん不正行為をしないでだ。
ステロイドの副作用:肝障害、黄疸、にきび、消化不良、女性化乳房、性格変化、不眠症、いらいら、うつ、腱断裂、高血圧症、高脂血症、精子数の減少、睾丸の萎縮など。