オーガニック

Organic 2006

Paradox of Rain
エチアピアで生後8ヶ月のサレドちゃんが餓死した。おそらく彼女はアフリカで今年飢えで亡くなる最後の一人とはならないだろう。
サレドちゃんは支援政府機関が1千5百万人の人々に対する食糧援助を必要とすると言う4億2千6百万ドルの嘆願に着手する直前に埋葬された。彼女の家族は干ばつで牛を失い、ほとんど何ももっていなかった。そして、雨が降り始めたとき彼女の母親は病気になり彼女に母乳を飲ませることができなくなったのだ。彼女の短い人生は無惨な雨の後の干ばつの地、エチアピア国境の町モヤレ(Moyale)で始り、そこで終った。
モヤレは北部ケニアとソマリアをカバーする貧困の三角地帯にある。雨は降るが状況は変わらず、時おり降るどしゃぶりの雨は新しい生活と生育をもたらすが、同時に死をももたらす。牛は飢えに弱く、雨によって風をひき、芽生えたばかりの草を消化できない。どしゃぶりの雨と数時間の日照りはその土地をさらに乾燥した地形に変える。
水が砂に浸透してしまうのを防ぐには3ヶ月間の雨が必要とされる。それがこの地域に農業が成り立たなく、主に牛牧夫として人々が暮している理由である。アメリカの飢餓早期警報のシステム(Famine Early Warning System)による最近の報告はこの地域の過去6年間の雨量は確実に低下していることを示している。それは地球温暖化現象が原因であり得る可能性もあると言う。
この地域に住む多くの親達の希望は、子供達が暮らし向きの良い地域に行くためのパスポートを得て、教育を受けること。19才のナイマはモヤレから逃れて良い仕事を得て自立するという彼女の夢を必死に求めている。彼女は言う。「そうなれば多くのお金を稼げるだけでなく、私自身そして私の家族全員の生活を変えることができるから」
7 Apr 2006