オーガニック

Organic 2006

Turmeric adds health flavour
カレーなどによく使われるスパイスのターメリック。アリゾナ大学の研究員がそれらの摂取でリューマチ関節炎や骨粗鬆症を予防できると発表した。
アジアでよく知られているターメリック(ウコン)はもともと天然の抗生物質。それらは消化を促し、腸内細菌叢を改善したりと、虚弱体質や病弱な人に強い抗菌作用がある。
報告ではカレーやフレンチ・マスタード、たくあん漬けにも使われるターメリックの黄色い色素(クルクミン)が関節炎の治療に効果があると言っている。
アリゾナ大学は以前からネズミを使ったテストでターメリックの成分が関節炎を防ぐことを発表してきたが、最近になってどの成分がその効果を示すのか見いだした。それはターメリックの根茎(根のように地中や地表をはう茎)や根から摘出されるクルクミンを含むオイル・エキスだった。
癌細胞にはいくつかのスィッチがあり、それらをオンにして増殖を促進する。そのスイッチの1つにNF-kB(Nuclear Factor kappa B)と呼ばれるタンパク質があるが、ターメリックのエキスはそのNF-kBの活性化を防ぎ、関節の炎症をやわらげるという。
専門家はこれによって新しい薬が開発されるかもしれないという。研究チームはこれらの発見はぜんそくを含む他の炎症障害にも役立てられると信じている。
しかし、一方では研究を見守る慎重な意見もある。マンチェスター大学のアンネ・バートン博士は「調査結果は興味がある。しかし、動物モデルの結果が常に人間に有効であるとはかぎらない」という。
また、リバプール大学のロバート・ムーツ教授は「ターメリックを多く摂取する国の人々がリューマチ関節炎になりにくいという証拠があるわけでもない」「ただ、この結果は新しい化合物の開発に導く可能性はある」と指摘した。
1 Nov 2006