オーガニック

Organic 2006

Paris welcomes trams back
パリの街にトラムウェイ(路面電車)が戻ってきた。2003年に着工してから3年、パリ市南部の13区から15区を東西に7.9Km、全17駅の路線である。
16日の開通式にはロンドン、バルセロナ、ストックホルム、ベイルート(レバノン)、バマコ(マリ)、アンタナナリヴォ(マダガスカル)らの市長が招かれ、盛大に行われた。式典でに社会党のベルトラン・ドゥラノエ(Bertrand Delanoe)パリ市長は「我々は公害に対し行動で責任を果す必要がある」「地球の半数の人々が街で生活している今、我々は行動を発展させなければならない」と述べた。
ガリリアーノ橋(le pont de Garigliano)からポート・イヴァリー(Porte d'Ivry)を走る新型トラムはT3と名付けられ、朝5時から夜中の12時30分まで1日に10万人を運ぶ予定である。トラムの車体は白にグリーンのライン。レールの周りは美しい緑の芝生で覆われていて、街の外観をそこなわない工夫がされている。もちろん騒音も少なく、車椅子への対応も万全という人と環境にやさしく配慮された設計になっている。
すでにパリ郊外のいくつかのエリアではトラムが走っているが、パリ市内をトラムが走るのは第二次世界大戦の直前に廃止されて以来のことになる。かつては路上駐車だらけで「巨大パーキング」とも揶揄されたパリも2001年のドゥラノエ市長の就任以来、幹線道路の削減と歩道の再整備などでパリ市内の自動車交通量は減少している。
T3は今後ポート・イヴァリーからさらにセーヌ川を渡って北上し、10区のポート・デ・ラ・シャペル(Porte de la Chapelle)にまで延びる計画だ。
16 Dec 2006