オーガニック

Organic 2007

Arctic trek
2人のベルギー人極地探検家が気候変動の科学的データを集めるために北極圏4,300Kmをトレックする。
3月1日にロシアを出発し、6月にグリーンランドの最終地点に到着するまで約110日間、アライン(Alain Hubert)とディクシー(Dixie Danscercoer)の探検隊は氷の上を今までになく長く旅することになる。
長旅が好きだというアラインは「ロシアからグリーンランドへ行くというのは北極海を横断すること」「最初は氷の海を渡り、次に最南端地点までグリーンランドを縦断する」「それは今まで誰も試みなかったことだ」とその行程を語る。
探検隊は120Kgの食料、機材を載せた長さ2.4mのそりを引いてスキーで移動する。彼らは進捗を速めるためにNASAでデザインされた凧を使う。「極地探検家にとって風は常に難敵だ」「でも、ポーラー・カイトがあればその風を利用して早く進むことができる」とアラインは説明する。
気象条件が伴えば、グリーンランド縦断に3週間を予定しているアラインは「その距離を考えれば、とにかく風があるときには進まなければならない」「たとえそれが20時間吹き続けようとね」と、その過酷さも認めている。
彼らのミッションのひとつは海氷のデータ測定だ。探検隊は25Km毎におよそ300mの範囲で約100種の測定をし、そのデータを欧州宇宙機関(European Space Agency)に供給する。科学者は集められたデータを人工衛星からのデータを比較してその処理修正を行う。
そして、もうひとつのミッションは、8才から18才の子供たちの環境意識向上だ。アラインが共同設立しているIPF(International Polar Foundation)と40ヵ国の教育ネットワークの協力で、学生たちが探検家の行動にウェッブ上からアクセスする。
「我々探検家は若い人々に何が理由で変化が起きているのかを見せて理解させてあげなければならない」「そして、子供たちもそれに気付きはじめているよ」とユニセフ親善大使でもあるアラインはいう。
13 Feb 2007