オーガニック

Organic 2008

India's transgender hosts TV talk show
南インドで性同一性障害者(トランスジェンダー)が司会をするトーク・ショーが論争の的になっている。
番組名は「Ipadikku Rose」。木曜日の夜10時から放送されているこの番組の司会者ローズはかつて「Ramesh」と呼ばれる少年だった。インドのテレビ番組で司会をする最初のトランスジェンダーである彼女は「より多くのポジティブな反応を期待している」と語る。
トーク・ショーはインド社会でタブーとされている同性愛者の権利、性的虐待から売春まで様々な主題に取り組む。それらは今までもみ消されてカーペトの下に隠されいた問題である。最初のエピソードは2人の少女を含めた5人のゲストと一組のカップル、そしてスタジオの聴衆と共に女性に対する性的いやがらせの問題を扱った。「ショーに対する反応は今までのところ上々である」とローズはいう。
28才のローズは20代になるまで女装はしていなかった。彼女が男であることに不快感を感じはめたのは5才のころ。同時に自分の女性らしさにも気付きはじめていた。家族に自分の気持を伝えるのに数年を要し、それを知った家族は酷くショックを受けたという。「いまだに私の性を受け入れてくれない人もいる」「みんなが寛大に私を受け入れてくれたわけではない」と彼女はいう。
インドでは伝統的に性同一性障害は迷信と神話によって取り囲まれている。しかし、近代社会はそれほど寛容ではなかった。ローズが公の場に出るほど、彼女は罵倒され、嘲笑され、そして軽蔑された。それでも彼女はこの番組が社会を変えられると楽観的である。
6 Mar 2008