オーガニック

Organic 2009

Bigger than thought
我々の住む銀河系がこれまで考えられていたよりも大きいことが米国天文学協会(American Astronomical Society )で発表された。
ハーバード・スミソニアン宇宙物理学センターのマーク・リード博士によれば銀河系の質量(mass)はアンドロメダ銀河の質量に匹敵し、同時にその回転速度も時速792,000kmと言われていたが914,000kmあると推定している。
その計測に使われたのはアメリカ各地に点在するVLBA(Very Long Baseline Array)と言われる超長基線電波干渉計で、レンズを使わない電波望遠鏡を複数つないで構成されているものだ。
ふつう望遠鏡といえば細長い円筒形のものを想像するが、電波望遠鏡はパラボラアンテナの形をしていて光の「波」を観測する。それら観測された「波」が重なるときの時間差を測定することによって、天体の位置や方向を知ることができるという。いわゆる伝統的な三角測量方法である。その解像度はベトナムのホーチミンから東京の新聞を読めるほどだという。
この結果、銀河系の質量も以前より50%増大していると考えられ、その広さも15%ほど大きく、数十億年後にアンドロメダ銀河と合体(衝突)する時期も早まったと報告している。
むろんこの地球もその運命を共にするのだが、そのころには太陽もその生涯の終わりにさしかかっている。リード博士は「もはや銀河系がアンドロメダ銀河の妹のような存在とは言えなくなった」と語っている。
7 Jan 2009