オーガニック

Organic 2009

Green fuel going bananas
シンプルかつローテクなアイデアで森林伐採を減らし、気候変動に大きな貢献をする燃料がノッティンガム大学で開発された。その原材料はバナナ。
バナナはルワンダのようなアフリカの国々ではビール、ワインそして食物として用途の幅広い農作物である。科学者によればそのバナナの実1トンを生産するのに10トンもの皮や茎、葉が廃棄されているという。そこに目を付けたノッティンガム大学の学生らがそれらの廃棄物を使って練炭を作ることに成功した。
その方法はシンプルで、まず腐った皮や葉を重ねてつぶすことから始まり、木をノコギリで切ったときにでるパウダー状の切りくずと混ぜるだけ。後は水分を抜き取り2週間ほど乾燥させれば立派でよく燃える練炭が出来上がるという。
「この燃料の最大の利点は作るのに何も特別高価な装置を必要としないところにある」とノッティンガム大学の助教授は語る。しかも、ルワンダ、タンザニア、ブルンジのようなバナナ生産国の燃料の80%は木材。これら発展途上国の一部では燃料としての木材が採り尽くされている。薪を集めるのは女性の仕事で、彼女たちは時に1日6時間も歩き回らなければならないという。
このバナナ練炭は森林伐採を減らし、これらの国の人々の暮らしを助けるであろう。それでもノッティンガム大学の研究者たちは貧困から彼らを救う小さな一歩だという。
12 May 2009