オーガニック

Organic 2009

Pupil power
南米ウルグアイで36万2千人の小学生と1万8千人の教師達にノート・パソコンが支給された。人口336万人の国の生徒と教師すべてにそれらを渡すのに約2年。先週最後の子供達にタバレ・バスケス大統領が自らノート・パソコンを手渡した。
国の教育予算の5%を費やした「Plan Ceibal」と呼ばれるこの教育プロジェクトはコンピュータの世界とインターネットへのアクセスを多くの家庭に与え、10月25日に総選挙を控える大統領にとっては大きなPRとなった。
子供1人に1台のノート・パソコンというこの計画はアメリカのコンピュータ科学者ニコラス・ネグロポンテ(Nicholas Negroponte)氏らによって設立されたOLPC(One Laptop Per Child)がもとでで、ウルグアイもその一部に組み込まれた。
もともとネグロポンテ氏は発展途上国の児童のために100ドル・ノート・パソコンを設計したが、実際には維持費、修理費、トレーニング費用、ネット接続費用などで1台あたり260ドルが必要だという。
さらに「Plan Ceibal」プロジェクトでは、生徒と先生達のポータル・サイト の構築を含めて年間の維持コストが、子供ひとりあたり21ドル になる。ウルグアイ政府から支給されたこの100ドル・ノート・パソコン「XO」モデルのOSはLinuxの「Sugar」というユーザ・インターフェースが使用されている。
「このプロジェクトは、ノートパソコンを子ども達に与えるだけのものではない」「それは 我々の世界に存在する、デジタルの世界と知識の世界のギャップを 減らそうとする計画だ」と語るのはウルグアイ技術研究所のミゲル・ブレックナー氏。来年には中学生や就学前の児童にも支給される計画である。
16 Oct 2009